Fast & Furious Presents: Hobbs & Shaw (2019)
ワイルド・スピード／スーパーコンボ
かつては違法ストリートレースを題材にしていたシリーズ『ワイルド・スピード』。それが今や、地球規模の危機を救う“超人”たちの大乱闘シリーズへと進化（変質？）を遂げている。そんなシリーズ初のスピンオフとなるのが、『ワイルド・スピード／スーパーコンボ』。原題は『Fast & Furious Presents: Hobbs & Shaw』だ。
もはや“ワイルド”で“スピード”なだけの何か
物語の主軸は、過去作『SKY MISSION』（7作目）と『ICE BREAK』（8作目）で敵対していたルーク・ホブス（ドウェイン・ジョンソン）とデッカード・ショウ（ジェイソン・ステイサム）が、CIAの要請により手を組み、人類を滅ぼしかねない殺人ウイルスの奪取を阻止するというもの。
え？ ストリートレースはどこ行ったって？
そんなの気にしたら負けです。
『ターミネーター』？『アベンジャーズ』？あれ、どこの映画だったっけ？
今作では、バイクに乗ったターミネーターサイボーグ（！）のブリクストン（イドリス・エルバ）が登場。
アベンジャーズにいても全く違和感のないであろうホブス・ショウの二人と激しいストリートレースを繰り広げている。（ね、ちゃんとStreet Racingの映画でしょ、これ。）
ただし、相手は殺人ウイルスで人類を支配しようとする「悪の組織」。
加えて、監督は『デッドプール2』のデヴィッド・リーチ。しかも、あのライアン・レイノルズまで登場。ここまでくると、「これ、本気でマーベル映画に寄せに来てない？」という疑惑も浮上してくる。
邦題にもツッコミを禁じ得ない
ちなみに邦題の『わいるどすぴーどすーぱーこんぼ』。誰がこの中学生英語のような邦題を通したのかは知らないが、『たかなわげーとうぇい』に次ぐ衝撃だ。ある意味、内容にふさわしい混沌と勢いを感じさせてくれるという意味では合っているのかもしれないが……。
コメント欄は祭り状態、でも面白さは本物
海外のファンコメントも皮肉たっぷり。
Hobbs and shaw should meet the avengers in the next movie
“The virus that can punish half of population”
Thanos :”No… Wait… That’s mine!!!”
REMEMBER THIS COMMENT: On the next movie, they’ll go into space and fight aliens.
The Hobbs and The Shaw
2 Hobbs 2 Shaws
The Hobbs and The Shaw: Tokyo Drift
Hobbs and Shaw
Hobbs 5
Shaw 6
Hobbs and Shaw 7
The Hobbs of the Shaw
Hobbs and Shaw: Get Married
The hell happend to the original fast and furious
So Fast & Furious now has a Cinematic Universe???
開き直ったWild Avengers
Am I the only one that hears transformers sound effects?
Engineer: What abilities do you want your bike to have
Brixton: How about making it able to lower itself and making it drivable from behind while i’m dragging my feet on the ground. You know, just in case i might need such ability.
Brixton’s motorcycle is so stylish and awesome.
ホブスはキャプテンアメリカとハルクを足して、3で掛けたような超人に。💪
The Rock’s audition for the role of Captain America
Totally didn’t steal captain Americas heli scene
The fun thing is that the helicopter in this scene is over 4 times the weight of the helicopter in civil war
Physics has left the chat……
やっぱりなんだかんだ言ったって最後は肉弾戦
So who’s the idiot who came up with the idea to use hackable guns?
-The writers, probably.
“How long before the guns get back online”
Yeah, that sentence doesn’t sound right…
-it does If you watch the terrible movie
If you were to tell me that The Fast and Furious franchise would one day end up with super bio soldiers leading an army from a cyber terrorist organization to fight against an entire clan of primitive weapon wielding villagers, I’d probably believe you.
-Imagine we went time travel to 2001 and telling people this movie.
…などなど、ツッコミの嵐だ。
それでも、この映画が“バカバカしさ”と“全力アクション”を徹底的に突き詰めていて、「もうなんでもいいから楽しませろ！」という潔さがあることは確かだ。
1作目のfanからは叩かれ、Marvel fanからは揶揄され、さんざんな大喜利コメントを大量に付けられているが、映画自体は非常に好評。
総評とすると、だいたいこんな感じの意見が多いようだ。
It’s not a plot you haven’t seen before and you need to suspend your disbelief on some action scenes and plot elements (like most of the Fast & Furious movies), but is it entertaining? Yes. Hobbs and Shaw is like an a cheesy 80s action movie made in 2019 that embraces it’s almost silly plot and makes for an fun action movie that is aided by the chemistry of Dwayne Johnson and Jason Statham and some entertaining over-the-top action scenes.
IMDb
まとめ：これはもう“車映画”じゃない。でも楽しい。
『ワイルド・スピード』というタイトルに忠実であり続ける気は、製作陣にもはやなさそうだ。だが、それでも面白い。
1作目の公開からすでに18年。
今では、視聴者層は大幅に入れ替わっているはずだ。作風も初期のマニアックな車好き向けなものから、より幅広い層に受けるMarvel風のAction映画へと変化。今の作風で多くの支持層を獲得しているので、その方向性で作品を作っていくことは正しい選択だろう。
・新作が公開される度に、爆破と筋肉のインフレが激しさを増す。
・登場人物が全員、超人。
・世界征服を企む人多すぎ。
・相手が何であろうと、最後は肉弾戦。
まぁ。。。ここら辺、気にしなければ、大迫力の一流エンターテイメント映画であることは確かだ。
爆破、肉弾戦、筋肉、家族、そしてちょっとだけ車。そんな要素が“スーパーコンボ”になった本作。ツッコミどころ満載ながらも、派手なアクションを心の底から楽しみたい人にはうってつけの作品だ。
🎬 評価：★★★☆☆（3.5/5）
💥 💪筋肉で地球を救いたい人、集合！
ワイルド・スピード／スーパーコンボ（字幕版）
