Evening って夕方じゃない!? 朝昼夜の英語表現

Evening は、夕方?それとも夜?

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(*゚ー゚) Lin: この前、”Have a nice evening!” って挨拶されたんだけど、もう夜の7時過ぎてて、辺りはもう真っ暗だったんだよね。

 なんで “evening” だったんだろう?もう日が落ちて真っ暗だったんだから、”night” じゃないの?

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(=゚ω゚) Lan: そうだねー。この挨拶は、状況に応じていろいろ言い方を変えるよね。

Have a nice day.
Have a nice evening.
Have a nice weekend.
Have a nice holiday.
Have a nice trip.

 とか。

 でも、”Have a nice night!” ってあんまり言わないね。

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(*゚ー゚) Lin: なんで?Have a nice evening! がOKで、Nightはないの?

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(=゚ω゚) Lan: まぁー、言わないこともないんだろうけど、英語の “Night” は、日本語の「夜」っていうのとは少し捉え方が違っていて、基本的には、「日が沈んで暗くなった時間」じゃなくて、「人が眠る時間」を指すんだよ。

 実は、「朝昼夜」の考え方が、日本語と英語とでは、違うんだよ。

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(*゚ー゚) Lin: え?どーゆうこと?

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(=゚ω゚) Lan: 日本語の「朝、昼、夕方、夜」っていう区分は、太陽の一日の動きを基準にしてるよね。日が昇ったら朝、正午からが昼、日が沈みかけてる時間が夕方、日が沈んだら夜って感じ。

 英語も日の傾きを基本にしていることは同じなんだけど、それ以上に、「人の活動」を基準にしてるんだ。朝昼夜を「人の活動」の種類で区分するんだよ。

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(*゚ー゚) Lin: えー!そんなの、始めて聞いた!

 昼は仕事の時間、夜は寝る時間ってこと?

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(=゚ω゚) Lan: まぁ、そーゆうかんじ。

辞書の定義を調べてみると。。。

 Morningは人が目覚めてから、昼食をとるまでの時間。
 Hava a good day! って言うときの “Day” は、一日の中で最も主要な活動をする時間。例えば、学校へ行くとか、仕事をする時間です。
 Eveningは、一日の主要な活動を終えて、余暇や社交に費やす時間。
 Nightは、もう一日の活動を終えて、眠りにつく時間です。

 それぞれ、Oxford Learner’s Dictionariesの定義を挙げておくと。。。

Morning:
the early part of the day from the time when people wake up until midday or before lunch
Oxford Learner’s Dictionaries

Day:
the hours of the day when you are awake, working, etc.
Oxford Learner’s Dictionaries

Evening:
the part of the day between the afternoon and the time you go to bed
Oxford Learner’s Dictionaries

Night:
the time between one day and the next when it is dark, when people usually sleep
Oxford Learner’s Dictionaries

 定義の中に全部、人の活動が入っています。
 英語には、このように一日の時間を人の活動の種類で区分するという考え方、習慣があります。

文化の違い – 日本人にとってのEveningとは?

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(*゚ー゚) Lin: へー!ただの時間の区分じゃないんだ。

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(=゚ω゚) Lan: そう。

 特にEveningは、ただの「夕暮れ時」を言うんじゃなくて、もっと重要な意味合いのある言葉なんだよ。

 Eveningっていう言葉には、一日の仕事を終えて、友人や家族とゆっくりと余暇に費やす時間、社交的な活動に費やす時間っていう意味があるんだよ。

 だから、”evening dress”っていうのは、夜のpartyなんかで着る特別なドレスのことだし、”social evening”とか”musical evening”っていうのは、社交会というかeventとかpartyの意味。

 ”Have a nice evening!”っていう挨拶は、仕事とかを終えて、これから遊びに行くとか、ゆっくり自分の余暇を過ごすっていう人に対して使うんだよ。

 だから、こういった場面で、”Have a nice night”って言っちゃうと、なんだか、「早く寝なさい」って言われてるみたい。

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(*゚ー゚) Lin: えー!そうなの!今まで使わなくてよかった。。。

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(=゚ω゚) Lan: “Good Night” が「おやすみ」っていう意味になるもの同じ理由だよ。

 もう一日の活動は終わりってこと。

 ただし、Friday NightやSaturday Nightと言うときのNightは、Eveningと同じ意味で使われます。週末は特に、夜、遊びに出かける人もたくさんいるので、夜に行われている催し(event)などのことを指しています。

 Have a good night! を Have a nice evening! と同じ意味合いで使う場合も最近では多く聞かれるようになりました。

 Eveningだけではなく、Nightにも余暇や社交に費やすための時間という意味が含まれる、というふうにだんだん人々の意識も変化しているのかもしれません。(世代差・地域差もあると思います。)

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(=゚ω゚) Lan: NightをEveningと同じ意味合いで使う場合もあるから、ちょっとややこしいんだけどね。

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(*゚ー゚) Lin: Have a great night!って表現は聞いたことがあるなー

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(=゚ω゚) Lan: greatとかwonderfulって言葉で形容している時は、間違いなく「おやすみ」の意味じゃないよね。夜が遊びの時間って捉える場合だってあるでしょ。週末とか若者たちの集まりとか。そーいう場合じゃないかな?

 ただし、Nightは、「一日の活動の終わり」っていうのが本来の意味だから、挨拶として使うと「おやすみ」っていう意味が基本になっちゃうから、そこだけ気を付ければいいんじゃないかな。

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(*゚ー゚) Lin: 挨拶として使うときだけ気を付ければいいのね。

 ただの朝昼夜っていう単純な言葉なのに、それが持ってる意味合いって全然違うんだね。

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(=゚ω゚) Lan: そう。言葉っていうのは文化だから、単に訳を覚えればいいってわけじゃないんだよ。

 前に、ComeとGoは、「来る」「行く」とは、違うって話をしたけど、すごく単純な単語でも日本語と英語とでは、考え方や捉え方が違ったりする。

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 その言葉の概念や歴史的な背景が違うから、そこをちゃんと理解してないと、思わぬところで変な誤解が生じたりするんだよね。

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(*゚ー゚) Lin: 単純な単語だからって、侮れないってことだよね。

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(=゚ω゚) Lan: 逆に、すごく単純な言葉だから、分かった気になっちゃってるんだよ。

 日本語の「朝昼夜」は、基本的に日の傾きを基準にして一日の時間を言ってるだけだけど、英語は、時間の概念だけでなくて、もっと社会的な意味があるんだよ。

 特に、日本じゃ、一日の中で「社交や余暇のための時間」っていう発想や習慣がないからね。

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(*゚ー゚) Lin: 遅くまで仕事やって、終わったら、家帰って寝るだけなんだよね~

 「Evening」がなーい!!