英語で「マメな人」はどう表現する? – 「organized person」に見る過去分詞の形容詞的用法
英語で「マメな人」や「几帳面な人」と言いたいとき、よく使われるのが an organized person という表現です。でも、ここでふと疑問が浮かぶかもしれません。
なぜ「organized」という過去分詞の形が使われているの?
自分から積極的に行動するタイプなのだから、能動的に見える “organizing person” のほうが自然じゃないの?
これは英語学習者がつまずきやすいポイントですが、実は「organized」などの過去分詞は、英語では「受け身」の意味だけでなく、性質や状態を表す形容詞としても使われます。
過去分詞の形容詞的用法とは?
英語の過去分詞(-ed で終わる形)は、本来は動詞の受動態や完了形に使われますが、形容詞として使われるときは、「その人や物が持っている性質・状態」を表します。つまり、「何かの結果としてそのような性質を持っている」というニュアンスです。
organized person は、「整理整頓された(organized)性格・性質を持っている人」という意味で、「几帳面な人」「マメな人」にあたります。
一方、organizing person という表現も文法的には存在しますが、これは「他人や物事を整理している最中の人」「整理する役目を担っている人」といった限定的な文脈で使われることが多く、一般的な性格を表すには不自然です。
性質を表す分詞形容詞の例
このように、「その人に備わった性質や状態」を表すのに、過去分詞を使った形容詞がよく用いられます。以下はその代表例です:
表現 | 意味 |
---|---|
brown-eyed | 茶色い目をした |
blue-eyed | 青い目をした |
dark-haired | 黒髪の |
fair-skinned | 色白の |
open-minded | 心が広い、柔軟な考え方を持った |
left-handed / right-handed | 左利き/右利きの |
well-known | よく知られている、有名な |
talented | 才能のある |
sophisticated | 洗練された |
handicapped | 障がいのある(※現在は “person with a disability” などの表現が推奨されることも) |
socialized | 社交性のある |
extroverted / introverted | 外向的な/内向的な |
short-tempered | 短気な |
detail-oriented | 細かい点に注意を払う性格の |
「brown-eyed」や「dark-haired」のように、目や髪が“何色である”という状態を、あたかもその人に与えられた性質として表現しているのが特徴です。
日本語では「目が青い」「髪が黒い」と言いますが、英語では「青い目を与えられている(持っている)」という受け身の発想になるのです。
まとめ
英語で「几帳面な人」「マメな人」と言いたいときには、過去分詞の形容詞を使った an organized person が自然です。
ポイントは、「その人が何かをしている状態」ではなく、「その人に備わっている性質」を表すという点です。
こうした分詞形容詞をうまく使いこなせるようになると、より自然で洗練された英語表現ができるようになりますよ!